使用マウスピース:Alliance DC3
眞面目にエクササイズを重ねてきて一年ほど經った晩秋の頃だったか。「大分いい音になってきたし、そろそろプレスティージュも吹けるやうになってゐるんぢゃないの?」と友人から言はれ、機會があれば…などと思ってゐた。
すると丁度いい具合に委託販賣の話が舞ひ込んできた。まづは、以前から「プレステがあったら買ひたい」とお問ひ合はせを頂いてゐた方々にご連絡を差し上げたところ、結局皆樣見送られてしまひ、惱んだあげくに自分で購入することにした。B&Hのサテンもさうだったが、かういふご縁で、いい樂器に巡り會へるのは有難いことだ。
プレスティージュ最初期のモデルで、某御大がかつて使用してゐた楽器とのこと。インナーベルゴールド仕様で、凹みや輸入當時からの不具合もあったが、音色が素晴らしい。
ベル:292mm(現行モデルは284mm)
ボア:14.72mm/16.52mm(現行モデルは15.00mm/16.00mm)
ピッチは全體が低め(冬場で何とか440hzあたり)で、e1、f1が強烈に高い。メインテューニングスライドをカットした上で、トリガーの可動距離をより大きくするやう、調整した。
プレスティージュ最初期のモデルのため、トリガーで動いたスライドがお腹にぶつからないようにガードするアクリル板が装着出來ない。そこで、サードパーティーのトリガーガードを装着することにした。
プレスティージュ用のピストンボタンがどうも馴染まなかったので、しばらくソヴェリン用を使ってゐた。ちょっと派手なオリジナルボタンを見つけたので取り寄せてみたのだが、なかなかいいあんばいで、氣に入ってゐる。
平成24年、薄くなってきたインナーベルのゴールドを再メッキし、ついでに抜差管もゴールドにした。PROMEX のメッキペン(ルナピンクゴールド No.2)を使ひ、自分でやったので、斑は仕方がない。一年ほどすれば薄くなるので、再メッキすることになると思はれる。